SOKA CREATIVE LAB(草加クリエイティブラボ)

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WEBサイト制作

2021.3.25.

クライアント:鈴木園芸

依頼内容:WEBサイト制作
クリエイター:ミズタタケル、山本翔平(1期生/2期TA)

<制作概要>
・ロゴデザイン・WEBサイト・ブランドコピー

◎工夫した、こだわった点
ステップ毎に大事なポイントを分け、段階的に提案の視野を拡大させていきました。
いきなり押し付けるような提案はしないよう心がけ、1つ1つ納得してもらった上で進めました。

1.聞き取り
クライアントがデザインやブランディングの依頼が初めてだったという事もあり
デザイナーとの認識合わせや言葉の定義などを細かく丁寧に説明しつつ、
クライアントが潜在的に望んでいることは何か、可能な限り引き出すヒアリングを心がけました。

例)広告宣伝/PR/ブランディングの違い、
その中で今回はブランディングを進めていくという事をヒアリングの際にまずお話ししました。
・広告宣伝はクライアント自ら自社の強みを消費者にプッシュする:「私はこんなに良い農家です」
・PRは第3者目線でクライアントの強みを消費者に広げる:「鈴木園芸は良い農家ですよ」
・ブランディングは消費者側からクライアントの良さを認識する:「あなたってきっと良い農家ですね」

2.納得の醸成
コンペ時には、クライアントの現状確認の上で将来を見据えた目標設定、加えてデザインを作る前のコンセプトメイキングを重点的に提案。
その上でデザインの方向性を大まかに分類し、今回狙うべきトーン&マナーの具体例を見せることで、表面的にではなく心から納得して依頼をしてもらえるよう配慮しました。

・中長期のビジョン:草加の花マインドシェアNo.1
・ブランドコンセプト:みんなの想いが咲く処

3.展開
コンペ後のファーストプレゼンからは
それまでに両者で共有していた方向性をあえて少し広げ、一旦狭くなった視野を広げて最後まで可能性を追求。コンセプトを貫く共通のテーマを設け、それに沿う様にデザインした5つのロゴデザイン案を提案しました。
またこのステップでデザイナー同士の認識も絞り込んで共有し、その後の看板やweb制作に生かしました。

・コンセプトに合う暖かさや華やかさや楽しさ
・シクラメン朝顔を中心とした花農家であることのわかりやすさ
・親しみ感と誠実さ
・他ツールをすぐに作れないという事で、ロゴ単体でも世界観を強く感じられるもの(グラフィカル)

◎ロゴに込められた意味
ご提案の際、ロゴデザインにとって大切な6つのポイントと題して
クライアントと一緒にすり合わせました。

・一目見て何屋さんか分かり、印象に残るか
・訪れたいと思うワクワク感はあるか
・作り手(クライアント)の質の高さや誠実さを表現できているか
・可読性・視認性があり伝わるか
・あらゆる媒体に展開しやすい機能性はあるか
・グッとくるか

コンセプト、テーマ、6つのポイントを満たした5つの案をご提案し
最終的に「グッとくるものを選択した」という回答で今回のロゴを採用いただきました。

▼今回のロゴの意味と説明
シクラメンと朝顔でアーチを作り、グラデーションを描く様に花で想いの橋をかけるというメッセージを表現しました。
様々なバリエーションがあることを水彩を使ったグラデーションという手法で表し、
優しい空気感を感じさせる仕上がりを目指しました。
上品ながらも手作りのラフさを残し高級路線にならないように配慮しています。
書体もオリジナルで書き起こしています。

◎進める上で苦労した点
今回は補助金ありきのプロジェクトだったため、その採択や進捗に振り回される部分は正直ありました。またコロナ禍で補助金制度も混乱する中、採択の可否も当然のこと期間や条件など様々な変更が想定されました。
進め方が良くないと場合によっては途中で頓挫したり、それまでの作業に対し成果が0になる可能性もあり、何よりもクライアントとの信頼関係を損ねる危険があると考え、丁寧なヒアリングと並行して補助金の進捗を密に共有していただきました。
また、それぞれの場合で出来ること出来ないことをつどつど明確に提示しながら、どう転んでもお互いが信頼しあい安心して進められるよう配慮しました。

◎今後の展開
丁寧に基本的な部分から進めたおかげで、クライアントとはブランディングの土台だけでなく中長期的なステートメントも共有できている良い関係性がつくれていると感じています。
これを大事にしつつ、実際に「みんなの笑顔が咲く処」で「花マインドシェアNo,1」になるためどんなアクションが必要かをクライアントと一緒に考えていきたいと考えています。
コロナ以前からのイベント等では打ち出し方や見せ方のアップデートを。
そしてコロナ以降の変化にはインターネットを活用したPRや新しい取り組みを。
依頼主と受託者ではなくパートナーとして伴走しながら進めていきます。

 

<クリエイタープロフィール>

MIZUTAMA DESIGN 代表/ミズタタケル
クリエイティブディレクター/デザイナー
教師、外資系、子ども製品と 幅広く少し変わった経歴と経験をいかし、 モノづくりを中心に幅広いディレクションとデザインを行う。 主な賞歴/GOOD DESIGN, KIDS DESIGN

 

MOTO DESIGN /山本 翔平
アートディレクター、デザイナー
1982年草加市生まれ。 ブランディングを軸に、ロゴ、パッケージなどのグラフィックデザイン、ウェブデザインなどを手掛けている。 日本タイポグラフィ年鑑 入選 JAGDA正会員